毎月10万円もする賃貸物件に住んでいる、御年85歳の生活保護を受けているじいさん。
ここ数年、賃料が払えず、毎月、毎日のように電話して回収しています。
「今病院にいるから。」と病院まで家賃を取りに行かされたり、「オンナのところにいるからオンナから取り立てろ。」と言われたり、大変な賃借人です。
生活保護を受けている人は、住宅保護も受けられるので、支給額内の家に引越しするよう何度も勧めていますが、「安い賃貸物件はワシには見合わない。」と聞く耳を持たず。
引越し代がないというので、引っ越し代金も市が負担してくれることを伝えても、「ワシの引越しは立派なモノが多いから30万はかかる。」とほざく。
ある程度、荷物は処分しないと仕方がないと言うと、「ワシにごじきになれと言うんか!」と怒鳴り散らした挙句、あれは30万したやら、これは高級家具だやら過去支払った金額自慢が始まる。
この管理している物件、管理外れることになり、縁が切れました。
気持ち良く年を越せそうです。
人の話だと、過去に執着する惨めさよくわかりませんか?
執着心は自分をどんどん惨めにする
最近は、若い子が“ずる”賢く生活保護を受けまくっている現状を目の当たりにします。
それはそれでどうかと思うのですが、お年寄りが「沽券にかかわる!」と喚き散らして受けられるべき補助を拒み、お金の工面をし続けている様は異様に映ります。
家賃10万円の家に住むことを人生の目標としていて、必死に自分で働いてお金を稼いでいるなら、目的と行動が一致しています。
このじいさんは、自分でも10万円はもったいないと言いながら、他人様にお金を借りまくって、管理会社やオーナーに迷惑をかけながら、意地でも自分のモノを捨てずに家を借り続ける、これでは、見栄を張ってるくせにかえって格好悪い結果になっています。
目的と行動が一致しないと、惨めさは増します。
マイホームを持つ友人を妬ましく思っている=マイホームが欲しいという目的に対して、自分には無理と決めつけてしまい安物を買って自分を納得させる行動は不一致ですよね。
どっちが正しいとかないので、統一するだけでいいです。
マイホームを持てばしあわせという幻想を捨てるのか、マイホームを買える自分になるために安物買いの銭失いをやめるか。
どれだけモノを持ち続けても、今の自分の足しにはならない
サンクコストの回収は不可能だと口酸っぱく言っていますが、このじいさんを見てもらえばわかると思います。
30万円の家具に囲まれていたって、毎月家賃を滞納するほど生活が苦しく、誰も羨ましいなんて思わないですよね。
エルメスのバッグを持っていたって、本人が魅力的ではなければ、羨む人はいません。
羨ましがられないから、また焦って違う自分を魅力的に見せてくれそうなモノを買ってみる。
こうして、買い物依存は始まります。
モノは、あくまでも本人のアクセントであり、本人を見違えるほど素晴らしく見せてくれる魔法ではありません。
また、どれだけ高かったモノでも、今ちょっと物入りだからとモノを担保にお金を借りられることもありません。
昔の質屋はもうないし、売ったって、毎月15万円の給料にはならないでしょう。
モノはあくまでも脇役なんです。
見栄を張るなら、統一性を持つ
みなさんアンバランスになるから疲れます。
- 本当はお金持ちを羨ましいと思っているのに、お金持ちは悪だと言ったり
- 不労所得があるのが羨ましいのに、わたしはちゃんと働いてお金を稼ぐと言ったり
- 投資信託や株は、リスクが多くて絶対に損をすると思い込んだり
そういうお金のブロックがあればあるほど、安くて簡単に手に入る未来のガラクタで自分を納得させようと散財します。
- 家はないけど、毎日、ブランド物で身を固めているとか
- 部屋はごみ溜めだけど、外では優雅なマダムを演じて高すぎるランチ会に参加したり
こういうことをすると疲れるだけです。
同じ見栄を張るのなら、自分の生活や思考に矛盾がないか考えてみるといいでしょう。
一致していたら、何も不安なくモヤモヤなく生活できます。
高かったからと手放さないと、家賃滞納じいさんのようになるかも。
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