収納の思い込み
わたしは家を建てることが多いのですが、毎回気をつけているのは『自分がオエーッとなる収納スペースを作ること』です。
グレードの高い家にするために、収納スペースの費用を削って、ダウンライトやカウンターに充てたいところを、逆を行きます。
何故なら、そうしないと住んでくれる人がなかなか見つからないから。
数々のカップルや家族連れやひとりものの家の内覧に同行してきましたが、み~んな口をそろえて真っ先に心配するのが収納場所。
気にするのは、日当たりでも隣り近所でもなく、収納の数や大きさ。
家を決めるのに、収納のサイズを1番に気にするなんてなんてもったいないと思います。
女性だけでなく、男性も“今の家に置いてあるモノを全部持ってくるのが当たり前”という思い込みがあります。
気に入った家の収納サイズに合わせて持ち物量を加減するという発想がありません。
家を決めるときに気にするコトは収納より他のコト
文字に起こして第三者の行動として捉えると違和感を覚えませんか?
家の内覧で、収納だけを気にする人。
エリアを決めるときに気にするのは、
- 学校区(お子さん持ちはこれはさすがに気にしている方が多いです)
- 買い物のしやすさ
- 銀行への行きやすさ
- 駅への行きやすさ
- ご近所の雰囲気
- 周りの騒音や悪臭
こういったことです。
これはクリアされるのですが、何故か室内の決めポイントとなると、間違う人が多い。
生活していくうえで重要なのは、
- 日当たりの加減(強ければいいってもんでもない)
- 不得意な季節の部屋の温度
- 防犯性
- 窓の多さ
- 水回りの使いやすさ
- 主婦目線の動線
- 部屋の割り振りのしやすさ
- 家族の人数が変わった時の、部屋の割り当てのしやすさ
- 自分の住みたい雰囲気を実現できるか
- コンセントの数や位置はどうか
- ガス栓ありかなしか
こういったことの後に、『収納スペースはどんなもんかしらね。』が正解です。
例外は、東京の学生向けの狭小ワンルームで、収納スペースが細長いクローゼット1個なんていう賃貸物件だけです。
普通の家であれば古くても新しくても、賃貸でも分譲でも、収納場所が極端に少なくて生活できないなんてことはありません。
思い込みを手放したら変幻自在な部屋になる
狭小ワンルームでも、収納グッズを異常に買い足さなくても生活はできます。
わたしは料理部門にあまり興味がないので、キッチンのキャビネットをキッチン用品以外のモノを入れています。
みなさん欲張って何でも持とうとするから、収納場所が足りなくなるのです。
先日、20歳くらい上のお友達に聞いたのですが(ゆるミニマリストで人に流されないタイプ)…
大昔住んでいた家で、普通の引き出しキャビネットに食器を収納していたら、周りに「頭おかしい。そんなただの引き出しに食器しまうなんて変。」とさんざん言われたそう。
30年前は、いわゆる食器棚に食器を収納するのが当たり前だったとか。
でも、今は、キッチンのカップボードは当たり前になっていますよね。
それだけ大多数は何も考えず、植えつけられた固定概念で収納しているってことです。
趣味の多い人
寝室のクローゼットは、趣味のモノが収まるように洋服もバッグも靴もマフラーなどの小物も少なくすれば、自分の部屋に趣味のモノが収まります。
料理に凝らない人
調理器具や調味料を最小限にすると、キッチン周りの収納スペースは本棚にも靴の収納でもDVDの保管でも出来ます。
洋服が好きな人
洋服をたくさん持ちたいなら、クローゼットを最大限に洋服が収納できるよう、無駄な収納グッズを減らして、ブティックみたいにセットすれば、今よりもっと洋服が収納できます。
押し活に一生懸命な人
押しのグッズをたくさん持ちたいなら、洋服を減らして自分の部屋のクローゼットは押しのモノだけにしましょう。
プチプラでなく上質な洋服を制服化して押し活した方が、かえって覚えてもらえるかも。
思い出に浸りたい人
今使うモノを厳選して、音楽でも聴きながら思い出に浸れる空間を持つために、ごみダメとなっている一空間のモノを手放してください。
それぞれに部屋に求める役割は違います。
自分はどんな生活をしたいのか明確に目標設定さえすれば、何を引けば、自分の好きを最大限楽しめるのかわかります。
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