以前、お話した後妻業に引っかかってしまった田中さんの家がとうとう売れてしまいました。
家が売れて、さて次どこに住むかというお話の真っ只中です。
プライドはいかに使うか
あまり関わりたくないので、話を聞かないようにしていましたが
先日、食事中に居酒屋(中村さん)のマスターが
田中さんにこんこんと説教をしていて、
しかも話をこちらに振られるので耳にしてしまいました。
家の引き渡しが迫っている今
これから住む家を確保しなければいけない状況ですが
- 田中さんは後妻業・山本さんとではなく山本さんの母親と住む
- 田中さんと山本さんが住む家を2人名義で建てる
- 新しい家は後妻業が見つけてきた家
- 新しい家の購入資金は半分ずつ出す
- ただ、後妻業はお金が無いので田中さんが1,000万円貸す
- 税金対策のため、田中さんと後妻業の母親が籍を入れる
- よくわからないが、銀行に一緒に行ってほしいと言われている
- 荷物(奥様のお仏壇も)はすでに貸倉庫に入れてあるが、倉庫の場所を内緒にされている。
という状況みたいです。
杏一家が家関係の仕事をしているため
「そんな後妻業が用意した家を買わなくても
安いマンションとかあるよね?」と
わたしたちにマスターが訴えながら説得していました。
中村さんのママさんは
「田中さんはプライドが高いから、そんなみんなの前で言っちゃダメ!(どの口がいう?ですが…)」とか横からちゃちゃいれていました。
まぁ、片方の話だけだし
あまりにもひどい取引条件に意味ノーですが
横で田中さんの口調を聞いていて気になったのが
とにかく、人の話全てに
「でも」「だって」「だから」が付いていたことです。
昨日も認知バイアスの話をしましたが、
「銀行なんて絶対に一緒に行ったらアカンで!
もう、この計画中止!って自分で言える?」とマスターに聞かれても
応えはYESかNOではなく
「俺は、話がおかしいことはちゃんと指摘している。
銀行は、相手がどういう出方をするのか見るために行く。」と。
まだ、後妻業一族と関わっていたいのです。
ウチ断捨離しました!でも、
歳を老いた母親が「やっぱり、親の威厳だけは持っておきたい。」とかたくなに
娘の話(掃除や断捨離の提案)を拒否する姿を見ます。
しかし、年齢を重ねていったら
あちこちガタが来て人の手を借りざるを得なくなるのが普通ではないでしょうか。
樹木希林さんが、
「こんなことも出来なくなったのかと毎日発見があって、老化は面白いのよ。」と自分の老化を面白がって生きていたように
目を背けず生きていった方がとても自然で楽なような気がします。
田中さんも
「いや、でも、俺だって山本さんとその母親と男と親戚(後妻業は1人でなく家族単位でお金をだまし取るのが普通なのでしょうか。後妻業の味方がどんどん増えています。)に
おかしいだとと言った。」と強く主張します。
まだまだ、現役の脳で闘えるというプライドという仮面をかぶった虚栄心を捨てないから
この期に及んでも「HELP ME!」が出せないのです。
冷たいのではなくその人の人生の修行だとみる
必死でわたしたちにも一緒に説得してほしかったのでしょう。
マスターに話に加担するように仕向けられましたが
杏一家は
「本人が納得しているのだから仕方ないよ。」と答えるだけにしました。
わたしは、田中さんの大切なことは
- 売った家がどうとか
- 住む家がどうなるかとか
- お金を取られるということ
ではない気がします。
すでに83歳なので
裕福な方だしお金をだまし取られたところで
困る暮らしもそんなに長くはありません。
頭ごなしに「騙されている!詐欺だ!」と言われ続ける状況に
田中さんの虚栄心が絶対に人の話を受け入れない状況を生み出していると思います。
「男の沽券にかかわる」のでしょう。
ただ、周りの人間はその人を思い通りに動かすことはできません。
本人がそれで騙されたのなら、
ここまで長生きしたのはまだ
- 人間の本質を見ることや
- 人との上手な付き合い方や
- お金で物事を図らない人を見分けること
- 人に助けを求める大切さ
を学ぶためであり
それが田中さんの人生終盤の修行科目なのです。
周りはとやかく言う必要はありません。
もちろん、振込詐欺の現場を見たらストップをかけるなど
人に親切にすることは絶対的に必要です。
ただ中村さんご夫婦は、後妻業の一件が落ち着いた後に
「やれやれ、あんたらのおかげで命拾いしたよ。ありがとう。」と言われる状況を望んでいます。無意識に。
これは自分の思い通りの結果にしたいというエゴからくる親切もあると
気づくべきです。
人への手助けも、自分のためなのか本当にその人のためなのかを
自分に問うてからすると
余計なことを言ったり
そのせいで関係がこじれたりすることはありません。
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